- Natsumi - Birh Educator
掲載コラム(5) なぜ出産にヒプノシス(催眠)が役立つのか
第五回:なぜ出産にヒプノシス(催眠)が役立つのか
サンフランシスコ・ベイエリアの情報誌、J-Weeklyに毎月連載しているコラム(Happyままガイド)
です。
前回のテーマ「催眠とは何か?」に続き、今回はヒプノバーシングが出産に催眠のテクニックを使う理由について、ご説明したいと思います。
本題に入る前に・・・「催眠を出産に使う」と言うと「眠ったまま出産するのですか?」と聞かれることがありますが、前回のコラムでご説明したように、催眠は眠りではなく、深いリラクゼーションの状態です。お産のときには、ヒプノバーシングのテクニックを使って深くリラックスしていても、周りで起きていることはすべて分かり、子宮の波動や赤ちゃんが降りてくるところが実感できます。同時に、周りのことに必要以上に気を取られることなく、穏やかにリラックスして自分の体と赤ちゃんに集中することができるようになります。
さて本題ですが、ヒプノバーシングが催眠を出産に利用する主な理由は3つあります。
リラクゼーション効果
女性の体は本来、子宮の筋肉、骨盤、産道、そしてホルモンが調和して働くことによって、自然に穏やかな出産ができるようにできています。しかし、心と体が緊張していると力が入ってしまい、本来の働きができなくなり、強い痛みも生じてしまいます。どれだけリラックスできるかどうかでお産の質そのものが変わってくると言っても過言ではありません。
とはいえ、頭でリラクゼーションの大切さを理解していても、深いリラクゼーションに入るにはテクニックが必要ですし、練習や準備もなく、お産が始まってからいきなりリラックスするのも非常に難しいことです。
ヒプノバーシングでは、自己催眠のテクニックを使って、心と体を完全にリラックスさせる方法を学び、練習していきます。催眠とは基本的には深いリラクゼーション状態のことなので、リラックスするためには、絶大な効果があります。
不安を取り除く効果
前項で述べたように、女性の体には穏やかに出産できる能力が備わっていますが、お母さんが恐怖や不安を感じていると、体の筋肉が緊張して本来の働きができず、強い苦痛を感じたり、お産の進みが遅くなったりしてしまいます。
このような「恐怖心→体の緊張→痛み」の悪循環が起きるのを防ぐためには、出産に対する不安や心配を取り除き、幸せな気持ちで自信を持ってお産に臨めるようにすることが大切です。それでは、どうしたら不安は解消できるのでしょうか?
世の中には、妊婦さんを不安にさせる情報であふれています。ヒプノバーシングのクラス内で、出産の仕組みや、体に備わる出産の能力について正しく理解するだけでも、かなりの不安は解消されていきます。
そして、それでも残る不安を解消するために催眠を使います。クラス内でも数回のヒプノセラピー・セッションを通して潜在意識の中にある感情に働きかけ、不安を手放し、幸せな期待感を高めていきます。
イメージ法
人が何かを想像するとき使われるのは、心の中の潜在意識の部分です。顕在意識よりも潜在意識が活発になるのが催眠の状態なので、「想像すること」と催眠には深い関連があるのです。そして、潜在意識は体の機能を調整する部分でもあるため、頭でイメージしたことは実際に体の変化となって現れます。
ヒプノバーシングの イメージ法を使って、お産がスムーズに進んでいくところを具体的にはっきりとイメージすると、心と体がそれを実現する方向に働いてくれるようになります。
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ヒプノバーシングで学べる自己催眠のテクニックは、不安やストレスの軽減、心と体のリラクゼーション、目標実現などの様々な効果があり、これらが役立つのは出産の場面だけではありません。出産を機会に、育児はもちろん、健康や仕事、人間関係など、あらゆる面で役立つテクニックを身につけてみませんか?
お知らせ
ヒプノバーシングのグループクラスの日程は、6月20日、27日、7月11日、18日、25日(いずれも金曜日、午後7時~9時半)です。少人数制ですのでお早めにお申し込みください!